C.3. お勧めするパーティションルール

新規ユーザや Debian マシンを個人で使う人、家庭で使うシステム、その他ユーザ 1 人で使うようなマシンには、/ パーティション 1 つ (とスワップ) で済ますのが、恐らくもっとも簡単で素直なやり方でしょう。お勧めのパーティションタイプは ext4 です。

マルチユーザシステムやたくさんのディスク容量があるシステムでは、/var/tmp/home をそれぞれ / パーティションとは別の独立したパーティションにするのが良いでしょう。

Debian のディストリビューションには含まれていないプログラムをたくさんインストールするつもりなら、/usr/local パーティションが必要となるかもしれません。またメールサーバとして利用するなら、/var/mail を別のパーティションにする必要があるかもしれません。たくさんのユーザアカウントを抱えるサーバを設置するなら、独立した大きな /home パーティションを用意することも大抵は良い考えです。このように、利用方法に応じて、パーティションの配置状態はコンピュータによって様々です。

とても複雑なシステムのためには、 Multi Disk HOWTO をご覧になるとよいでしょう。こちらには、ISP やサーバの管理者が関心を持つような事柄の多くが、詳細な情報として含まれています。

スワップスペースの問題に関しては、様々な見方があります。大雑把ながらも悪くないやり方は、搭載しているシステムメモリと同じ容量のスワップを用意することです。ただし多くの場合は 512MB 以下にすべきではありません。もちろんこのルールにも例外はあります。

一例として、以前の自宅用マシンを紹介しましょう。このマシンは 512MB の RAM と /dev/sda に 20GB SATA の ハードディスクを搭載していました。/dev/sda1 には別の OS 用に 8GB のパーティションがあり、/dev/sda3 を 512MB のスワップパーティションとして使用し、残りの約 11.4GB の /dev/sda2 を Linux パーティションにしていました。

システムのインストールが完了した後に入れることになるであろう各タスク (task) の占める領域については 「タスクに必要なディスクの空き容量」 を調べてください。