7.3.11. column_create
¶
7.3.11.1. 概要¶
column_create
はテーブルに新しいカラムを作成します。
1つのレコードに複数の値を保存したい場合は1つ以上カラムを作成する必要があります。
Groongaはインデックスをカラムとして提供しています。これは他のシステムと異なります。他のシステムではインデックスはインデックスです。インデックスをカラムとして実装していることで高い柔軟性を実現しています。たとえば、各トークンにメタデータを追加することができます。
カラムの詳細は カラム を見てください。
7.3.11.2. 構文¶
このコマンドにはたくさんの引数があります。
多くの引数は必須です:
column_create table
name
flags
type
[source=null]
[path=null]
7.3.11.3. 使い方¶
このセクションでは次のことについて説明します。
以下は People
テーブルの定義です。例ではこの People
テーブルを使います。
実行例:
table_create \
--name People \
--flags TABLE_HASH_KEY \
--key_type ShortText
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
7.3.11.3.1. スカラーカラムを作成¶
Groongaは1つの値を保存する用途としてスカラーカラムを提供しています。たとえば、「人」レコードに「年齢」情報を保存するときはスカラーカラムが適切です。なぜなら「人」レコードは「年齢」を1つだけ持つからです。
1つのレコードに複数の値を保存したい場合には、スカラーカラムは適していません。代わりに ベクターカラムを作成 を使ってください。
スカラーカラムを作成するには flags
引数に COLUMN_SCALAR
を指定します。
以下は People
テーブルに age
カラムを作成する例です。 age
カラムはスカラーカラムです。このカラムには UInt8
( 0-255
)の値を1つ保存できます。
実行例:
column_create \
--table People \
--name age \
--flags COLUMN_SCALAR \
--type UInt8
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
以下の load コマンドで1つの値( 7
)を保存できます。
実行例:
load --table People
[
{"_key": "alice", "age": 7}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
以下の select コマンドで保存された1つの値( 7
)を確認できます。
実行例:
select --table People
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "_id",
# "UInt32"
# ],
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ],
# [
# "age",
# "UInt8"
# ]
# ],
# [
# 1,
# "alice",
# 7
# ]
# ]
# ]
# ]
7.3.11.3.2. ベクターカラムを作成¶
Groongaは複数の値を保存する用途としてベクターカラムを提供しています。たとえば、「人」レコードに複数の「役割」を保存する場合はベクターカラムが適切です。なぜなら「人」レコードは複数の「役割」を持つかもしれないからです。
もし1つのレコードに値を1つだけ保存したい場合はベクターカラムは向いていません。代わりに スカラーカラムを作成 を使ってください。
ベクターカラムを作成するには flags
パラメーターに COLUMN_VECTOR
を指定します。
以下は People
テーブルに roles
カラムを作成する例です。 roles
カラムはベクターカラムです。カラムの値として0個以上の ShortText
の値を保存できます。
実行例:
column_create \
--table People \
--name roles \
--flags COLUMN_VECTOR \
--type ShortText
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
以下の load コマンドで複数の値( ["adventurer", "younger-sister"]
)を保存できます。
実行例:
load --table People
[
{"_key": "alice", "roles": ["adventurer", "younger-sister"]}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
保存した複数の値( ["adventurer", "younger-sister"]
)は以下の select コマンドで確認できます。
実行例:
select --table People
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "_id",
# "UInt32"
# ],
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ],
# [
# "age",
# "UInt8"
# ],
# [
# "roles",
# "ShortText"
# ]
# ],
# [
# 1,
# "alice",
# 7,
# [
# "adventurer",
# "younger-sister"
# ]
# ]
# ]
# ]
# ]
7.3.11.3.3. 重み付きベクターカラムの作成¶
TODO: See also 重み付きベクターカラム and adjuster.
7.3.11.3.4. テーブルのレコードを参照するカラムを作成¶
スカラーカラムもベクターカラムも既存のテーブルのレコードへの参照を保存することができます。これはレコード間の参照関係を保存する場合に便利です。
たとえば、「本」レコードで登場人物を保存する場合は、「人」レコードを参照するカラムを使うとよいです。なぜなら、同じ「人」が複数の本に登場するかもしれないからです。
テーブルのレコードを参照するカラムを作成するには type
パラメーターに参照するテーブルの名前を指定します。
以下は Books
テーブルに character
カラムを作成する例です。 character
カラムは People
テーブルを参照しています。 character
カラムには People
テーブルのレコードを1つ保存できます。
以下が Books
テーブルの定義です。
実行例:
table_create \
--name Books \
--flags TABLE_HASH_KEY \
--key_type ShortText
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
以下は Books
テーブルにある character
カラムの定義です。 --type People
がポイントです。
実行例:
column_create \
--table Books \
--name character \
--flags COLUMN_SCALAR \
--type People
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
以下の load コマンドで1つの参照( "alice"
)を保存できます。レコードを参照するにはキーの値( People._key
の値)を使います。
実行例:
load --table Books
[
{"_key": "Alice's Adventure in Wonderland", "character": "alice"}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
保存した参照( "alice"
レコード)は以下の select コマンドで確認できます。以下の例では age
カラムの値と roles
カラムの値を取得しています。
実行例:
select \
--table Books \
--output_columns _key,character._key,character.age,character.roles
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ],
# [
# "character._key",
# "ShortText"
# ],
# [
# "character.age",
# "UInt8"
# ],
# [
# "character.roles",
# "ShortText"
# ]
# ],
# [
# "Alice's Adventure in Wonderland",
# "alice",
# 7,
# [
# "adventurer",
# "younger-sister"
# ]
# ]
# ]
# ]
# ]
7.3.11.3.5. インデックスカラムを作成¶
Groongaは高速に検索する用途としてインデックスカラムを提供しています。インデックスカラムはあなたのデータを保存しません。インデックスカラムは高速な検索に必要なデータを保存します。
インデックスカラムは自分で更新する必要はありません。インデックス対象のデータカラム(スカラーカラムまたはベクターカラム)にデータを入れると、インデックスカラムは自動で更新されます。1つのインデックスカラムに複数のインデックス対象のカラムを指定することもできます。
新規にインデックスを作成する場合、インデックスの構築が完了するまで、そのインデックスは無視されます。
もし、 People
テーブルの age
カラム用のインデックスカラムがあると、 age
カラムの値に対する完全一致検索・比較検索・範囲検索を高速に処理することができます。
インデックスカラムを作成するには次のパラメーターを指定します。
flags
パラメーター:COLUMN_INDEX
type
パラメーター: インデックス対象カラムのテーブル名(たとえばPeople
)
source
パラメーター:インデックス対象カラム名(たとえばage
)
完全一致検索・比較検索・範囲検索用のインデックスカラムには flags
パラメーターに追加のフラグは必要ありません。全文検索用のインデックスカラム、マルチカラムインデックスカラムには追加のフラグが必要になります。詳細は 全文検索用のインデックスカラムを作成 と マルチカラムインデックスカラムを作成 を見てください。
以下は People
テーブルの age
カラム用のインデックスカラムを作成する例です。
はじめに範囲インデックスカラム用のテーブルを作成します。詳細は 範囲検索用のインデックステーブルの作成 を見てください。この例では TABLE_PAT_KEY として Ages
テーブルを作成します。
実行例:
table_create \
--name Ages \
--flags TABLE_PAT_KEY \
--key_type UInt8
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
これで People
テーブルの age
カラム用のインデックスカラムを作れるようになりました。 flags
パラメーターの COLUMN_INDEX
、 type
パラメーターの People
、 source
パラメーターの age
がポイントです。
実行例:
column_create \
--table Ages \
--name people_age_index \
--flags COLUMN_INDEX \
--type People \
--source age
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
ログを確認すると、新しく作成した Ages.people_age_index
インデックスカラムを使って age > 5
を評価していることがわかります。Groongaは使用したインデックスカラムを info
ログレベルでログに出力します。ログレベルは log_level コマンドを使うと動的に変更できます。
実行例:
log_level --level info
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
select \
--table People \
--filter 'age > 5'
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "_id",
# "UInt32"
# ],
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ],
# [
# "age",
# "UInt8"
# ],
# [
# "roles",
# "ShortText"
# ]
# ],
# [
# 1,
# "alice",
# 7,
# [
# "adventurer",
# "younger-sister"
# ]
# ]
# ]
# ]
# ]
# log: 2022-03-28 15:41:00.299778|i| [table-selector][select][index][range] <Ages.people_age_index>
log_level --level notice
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
以下のログから Ages.people_age_index
が使われたことを確認できます。
[table][select][index][range] <Ages.people_age_index>
このログは範囲検索に Ages.people_age_index
インデックスカラムを使ったことを示しています。
7.3.11.3.6. 全文検索用のインデックスカラムを作成¶
非全文検索(完全一致検索・比較検索・範囲検索)用インデックスカラムと全文検索用インデックスカラムには1つ違いがあります。全文検索用インデックスカラムでは flags
パラメーターに WITH_POSITION
を追加する必要があります。つまり、 flags
パラメーターに COLUMN_INDEX|WITH_POSITION
を指定するということです。これが違いです。
以下は People
テーブルのキー用の全文検索インデックスカラムを作成する例です。
はじめに全文検索インデックスカラム用のテーブルを作成します。詳細は 語彙表の作成 を見てください。この例では TABLE_PAT_KEY に TokenBigram トークナイザーと NormalizerAuto ノーマライザーを指定した Terms
テーブルを作成しています。
実行例:
table_create \
--name Terms \
--flags TABLE_PAT_KEY \
--key_type ShortText \
--default_tokenizer TokenBigram \
--normalizer NormalizerAuto
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
これで Poeple
テーブルのキー用の全文検索インデックスカラムを作成できるようになりました。 flags
パラメーターの COLUMN_INDEX|WITH_POSITION
、 type
パラメーターの People
、 source
パラメーターの _key
がポイントです。
実行例:
column_create \
--table Terms \
--name people_key_index \
--flags COLUMN_INDEX|WITH_POSITION \
--type People \
--source _key
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
ログを確認すると、新しく作成した Terms.people_key_index
全文検索インデックスカラムで --match_columns _key
と --query Alice
を処理していることがわかります。Groongaは使用したインデックスカラムを info
ログレベルでログに出力します。ログレベルは log_level コマンドを使うと動的に変更できます。
実行例:
log_level --level info
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
select \
--table People \
--match_columns _key \
--query Alice
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "_id",
# "UInt32"
# ],
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ],
# [
# "age",
# "UInt8"
# ],
# [
# "roles",
# "ShortText"
# ]
# ],
# [
# 1,
# "alice",
# 7,
# [
# "adventurer",
# "younger-sister"
# ]
# ]
# ]
# ]
# ]
# log: 2022-03-28 15:41:00.809971|i| [object][search][index][key][exact] <Terms.people_key_index>
# log: 2022-03-28 15:41:00.809998|i| grn_ii_sel > (Alice)
# log: 2022-03-28 15:41:00.810064|i| [ii][select] n=1 (Alice)
# log: 2022-03-28 15:41:00.810116|i| exact: 1
# log: 2022-03-28 15:41:00.810125|i| hits=1
log_level --level notice
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
以下のログから Terms.people_key_index
を使ったことを確認できます。
[object][search][index][key][exact] <Terms.people_key_index>
このログは全文検索に Terms.people_key_index
インデックスカラムを使ったことを示しています。(正確に言うと転置索引を使った完全一致検索にこのインデックスカラムを使っています。)
7.3.11.3.7. マルチカラムインデックスカラムを作成¶
複数のカラム用のインデックスカラムを作成できます。これは1つのインデックスカラムで複数のカラムに対して高速に検索できるということです。インデックス対象の複数のカラムが多くの同じトークンを共有しているときは、マルチカラムインデックスカラムはシングルカラムインデックスカラムよりも空間効率がよくなります。一方、検索速度はシングルカラムインデックスカラムの方が速くなることが多いです。理由はマルチカラムインデックスカラムは大きくなりがちだからです。
1つのマルチカラムインデックスカラムで、異なるテーブルの複数のカラムをインデックス対象にすることはできません。1つのマルチカラムインデックスカラムでは同じテーブルの複数のカラムをインデックス対象に指定してください。たとえば、 People._key
と Books._key
をインデックス対象としたマルチカラムインデックスカラムは作成できません。なぜなら、違うテーブルのカラムだからです。 People._key
と People.roles
をインデックス対象としたマルチカラムインデックスカラムは作成できます。なぜなら同じテーブルのカラムだからです。
シングルカラムインデックスカラムとマルチカラムインデックスカラムでは違いがあります。マルチカラムインデックスカラムのときは flags
パラメーターに WITH_SECTION
を追加しなければいけません。つまり、 flags
パラメーターに COLUMN_INDEX|WITH_SECTION
と指定するということです。これが違いです。
全文検索用のマルチカラムインデックスカラムを作成する場合は flags
パラメーターに COLUMN_INDEX|WITH_POSITION|WITH_SECTION
と指定します。全文検索インデックスカラムの詳細は 全文検索用のインデックスカラムを作成 を見てください。
以下は People
テーブルのキーと roles
カラム用のマルチカラムインデックスカラムを作成する例です。
インデックス用のテーブルは、シングルカラムインデックスとマルチカラムインデックスカラムで違いはありません。
この例では、完全一致検索と前方一致検索用に Names
テーブルを作りました。このテーブルは TABLE_PAT_KEY
を使っています。なぜなら TABLE_PAT_KEY
は前方一致検索をサポートしているからです。詳細は テーブル を参照してください。
実行例:
table_create \
--name Names \
--flags TABLE_PAT_KEY \
--key_type ShortText \
--normalizer NormalizerAuto
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
People
テーブルのキーと roles
カラム用のマルチカラムインデックスカラムを作成します。 flags
パラメーターの COLUMN_INDEX|WITH_SECTION
、 type
パラメーターの People
、 source
パラメーターの _key,roles
がポイントです。
実行例:
column_create \
--table Names \
--name people_key_roles_index \
--flags COLUMN_INDEX|WITH_SECTION \
--type People \
--source _key,roles
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
ログを確認すると、新しく作成した Names.people_key_roles_index
インデックスカラムを使って --filter 'roles @^ "Younger"
を評価していることがわかります。Groongaは使用したインデックスカラムを info
ログレベルでログに出力します。ログレベルは log_level コマンドを使うと動的に変更できます。
実行例:
log_level --level info
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
select \
--table People \
--filter 'roles @^ "Younger"'
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "_id",
# "UInt32"
# ],
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ],
# [
# "age",
# "UInt8"
# ],
# [
# "roles",
# "ShortText"
# ]
# ],
# [
# 1,
# "alice",
# 7,
# [
# "adventurer",
# "younger-sister"
# ]
# ]
# ]
# ]
# ]
# log: 2022-03-28 15:41:01.320091|i| [table-selector][select][index][prefix] <Names.people_key_roles_index>
log_level --level notice
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
以下のログから Names.people_key_roles_index
を使ったことを確認できます。
[table][select][index][prefix] <Names.people_key_roles_index>
このログは前方一致検索に Names.people_key_roles_index
インデックスカラムを使ったことを示しています。
7.3.11.3.8. 小さなインデックスカラムを作成¶
もし、インデックス対象のデータが小さいことがわかっているならインデックスカラムが使用するメモリー量を減らせます。デフォルトのインデックスカラムと比べて 1/256
のメモリー使用量になります。
ではどのくらいのデータなら小さいのでしょうか。それはデータによります。小さなインデックスカラムは少なくとも10億レコードを扱えません。もし、インデックス対象がテキスト系の型(ShortText
、 Text
、 LongText
のどれか)ではないスカラーカラムだけの場合、扱える最大レコード数はインデックス対象のデータの種類に依存します。もし、インデックス対象のカラムに 1
、 1
、 2
、 3
というデータが入っていたとすると、種類数は 3
( 1
と 2
と 3
)になります。以下の表はインデックス対象データの種類数と扱える最大レコード数の関係を示しています。
インデックス対象のデータの種類数 |
処理できるレコード数 |
---|---|
1 |
16779234 |
2 |
4648070 |
4 |
7238996 |
8 |
8308622 |
16 |
11068624 |
32 |
12670817 |
64 |
18524211 |
128 |
38095511 |
256 |
51265384 |
小さなインデックスカラムを作成するには COLUMN_INDEX|INDEX_SMALL
というように flags
パラメーターに INDEX_SMALL
を追加します。
People
テーブルが100万レコードしかないなら、 age
カラム用に小さなインデックスカラムを使うことができます。
実行例:
column_create \
--table Ages \
--name people_age_small_index \
--flags COLUMN_INDEX|INDEX_SMALL \
--type People \
--source age
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
7.3.11.3.9. 中サイズのインデックスカラムを作成¶
インデックス対象のデータが中サイズならインデックスカラムが使うメモリー使用量を減らすことができます。デフォルトのインデックスカラムよりも 5/24
のメモリー使用量になります。
どのくらいのデータが中サイズのデータでしょうか。それはデータによります。
もし、インデックス対象がスカラーカラム1つだけであれば、中サイズのインデックスカラムはすべてのレコードを処理できます。
以下のケースでは中サイズのインデックスカラムはすべてのレコードを処理できないかもしれません。
インデックス対象がテキスト系の型(
ShortText
、Text
、LongText
のどれか)のスカラーカラム1つインデックス対象がベクターカラム1つ
インデックス対象が複数のカラム
インデックステーブルにトークナイザーが付いている
中サイズのインデックスカラムを作成するには COLUMN_INDEX|INDEX_MEDIUM
というように flags
パラメーターに INDEX_MEDIUM
を追加します。
People
テーブルの age
カラム用のインデックスカラムであれば中サイズのインデックスカラムでも安全です。なぜなら、 UInt8
型のスカラーカラム1つだからです。
以下は中サイズのインデックスカラムを作る例です。
実行例:
column_create \
--table Ages \
--name people_age_medium_index \
--flags COLUMN_INDEX|INDEX_MEDIUM \
--type People \
--source age
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
7.3.11.3.10. 大きなインデックスカラムを作成¶
もし、インデックス対象のデータが大きいことがわかっているなら大きなインデックスカラムを使わなければいけません。このインデックスカラムが使用するメモリー量が増えますが、より多くのデータを扱えます。デフォルトのインデックスカラムと比べて2倍のメモリー使用量になります。
どのくらいのデータが大きなデータでしょうか。それはデータによります。
もし、インデックス対象がスカラーカラム1つだけであれば、大きくありません。
大きなデータは大量のレコード(通常は少なくとも1000万レコード以上)があり、少なくとも次のうちの1つ以上の特徴があります。
インデックス対象が複数のカラム
インデックステーブルにトークナイザーが付いている
大きなインデックスカラムを作成するには COLUMN_INDEX|INDEX_LARGE
というように flags
パラメーターに INDEX_LARGE
を追加します。
以下は People
テーブルのキーと roles
カラム用に大きなインデックスカラムを作成する例です。
以下は大きなインデックスカラムを作る例です。
実行例:
column_create \
--table Terms \
--name people_roles_large_index \
--flags COLUMN_INDEX|WITH_POSITION|WITH_SECTION|INDEX_LARGE \
--type People \
--source roles
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
7.3.11.3.11. ミッシングモード¶
バージョン 12.0.2 で追加.
MISSING_*
フラグを使うと参照カラムに指定した新しい値に存在しないキーがあったときにどう処理するかを制御できます。指定できる MISSING_*
フラグは次のとおりです。
MISSING_ADD
(デフォルト)MISSING_IGNORE
MISSING_NIL
1つのカラムに複数の MISSING_*
フラグを指定することはできません。
MISSING_*
フラグは参照カラムでのみ意味があります。
次の表は参照スカラーカラムに存在しないキーを指定したときに MISSING_*
フラグでどのような違いがあるかを説明しています。
フラグ |
説明 |
指定された値の例 |
セットされた値の例 |
---|---|---|---|
|
指定された存在しないキーは参照されているテーブルに自動で追加されます。新しく追加されたレコードのIDが値としてセットされます。 これがデフォルトです。 |
|
キーの値が |
|
指定された存在しないキーは無視され、 参照スカラーカラムでは |
|
|
|
指定された存在しないキーは無視され、 参照スカラーカラムでは |
|
|
次の例は参照スカラーカラムが MISSING_*
フラグでどう変わるかを示す例です。
最初に、この例ではすべての MISSING_*
フラグ用のカラムをそれぞれ定義します。
実行例:
table_create \
--name MissingModeScalarReferred \
--flags TABLE_HASH_KEY \
--key_type ShortText
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
table_create \
--name MissingModeScalar \
--flags TABLE_HASH_KEY \
--key_type ShortText
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table MissingModeScalar \
--name missing_add \
--flags COLUMN_SCALAR|MISSING_ADD \
--type MissingModeScalarReferred
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table MissingModeScalar \
--name missing_ignore \
--flags COLUMN_SCALAR|MISSING_IGNORE \
--type MissingModeScalarReferred
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table MissingModeScalar \
--name missing_nil \
--flags COLUMN_SCALAR|MISSING_NIL \
--type MissingModeScalarReferred
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
それから、この例では存在しないキーをすべてのカラムにロードします。 MISSING_ADD
付きのカラムに指定した存在しないキーだけが自動的に MissingModeScalarReferred
に追加されます。 MISSING_IGNORE
と MISSING_NIL
付きのカラムに指定した存在しないキーは MissingModeScalarReferred
に追加されません。 missing_ignore
の値と missing_nil
の値は ""
と表示されます。なぜなら、これらのカラムの値はIDが 0
のレコードを参照しているからです。IDが 0
のレコードは必ず存在しないのでキーが存在しません。そのため、 ""
と表示されます。
実行例:
load --table MissingModeScalar
[
{"_key": "key", "missing_add": "nonexistent1"}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
load --table MissingModeScalar
[
{"_key": "key", "missing_ignore": "nonexistent2"}
]
# [
# [
# -22,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531,
# "<MissingModeScalar.missing_ignore>: failed to cast to <MissingModeScalarReferred>: <\"nonexistent2\">",
# [
# [
# "grn_ra_cast_value",
# "lib/store.c",
# 494
# ]
# ]
# ],
# 1
# ]
load --table MissingModeScalar
[
{"_key": "key", "missing_nil": "nonexistent3"}
]
# [
# [
# -22,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531,
# "<MissingModeScalar.missing_nil>: failed to cast to <MissingModeScalarReferred>: <\"nonexistent3\">",
# [
# [
# "grn_ra_cast_value",
# "lib/store.c",
# 494
# ]
# ]
# ],
# 1
# ]
select --table MissingModeScalar
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "_id",
# "UInt32"
# ],
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ],
# [
# "missing_add",
# "MissingModeScalarReferred"
# ],
# [
# "missing_ignore",
# "MissingModeScalarReferred"
# ],
# [
# "missing_nil",
# "MissingModeScalarReferred"
# ]
# ],
# [
# 1,
# "key",
# "nonexistent1",
# "",
# ""
# ]
# ]
# ]
# ]
select --table MissingModeScalarReferred
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "_id",
# "UInt32"
# ],
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ]
# ],
# [
# 1,
# "nonexistent1"
# ]
# ]
# ]
# ]
次の表は参照ベクターカラムに存在しないキーを含むベクターを指定したときに MISSING_*
フラグでどのような違いがあるかを説明します。
フラグ |
説明 |
指定された値の例 |
セットされた値の例 |
---|---|---|---|
|
指定された存在しないキーは参照されているテーブルに自動的に追加されます。その要素の値は新しく追加されたレコードのIDになります。 これがデフォルトです。 |
|
|
|
指定された存在しないキーの要素は無視されます。 |
|
|
|
指定された存在しないキーの要素は無視されます。
不正モード も参照してください。 |
|
|
次の例は参照ベクターカラムに MISSING_*
フラグを指定したときの違いを示しています。
最初に、この例ではすべての MISSING_*
フラグ用のカラムをそれぞれ定義します。
実行例:
table_create \
--name MissingModeVectorReferred \
--flags TABLE_HASH_KEY \
--key_type ShortText
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
table_create \
--name MissingModeVector \
--flags TABLE_HASH_KEY \
--key_type ShortText
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table MissingModeVector \
--name missing_add \
--flags COLUMN_VECTOR|MISSING_ADD \
--type MissingModeVectorReferred
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table MissingModeVector \
--name missing_ignore \
--flags COLUMN_VECTOR|MISSING_IGNORE|INVALID_IGNORE \
--type MissingModeVectorReferred
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table MissingModeVector \
--name missing_nil \
--flags COLUMN_VECTOR|MISSING_NIL|INVALID_IGNORE \
--type MissingModeVectorReferred
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
それからこの例はすべてのカラムに存在しないキーを含むベクターを設定します。 MISSING_ADD
を指定したカラムの場合だけ、存在しないキーは自動的に MissingModeVectorReferred
に追加されます。 MISSING_IGNORE
と MISSING_NIL
を指定したカラムの場合は MissingModeVectorReferred
には追加されません。 missing_ignore
の値では存在しないキーの要素は削除されます。 missing_nil
の値では存在しないキーの要素は 0
に置き換えられます。なぜなら INVALID_IGNORE
も指定されているからです。 0
に置き換えられた要素は ""
と表示されます。なぜならこの要素はID 0
のレコードを参照することになるからです。IDが 0
のレコードは必ず存在しないのでキーが存在しません。そのため ""
と表示されます。
実行例:
load --table MissingModeVectorReferred
[
{"_key": "existent1"},
{"_key": "existent2"}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 2]
load --table MissingModeVector
[
{"_key": "key", "missing_add": ["existent1", "nonexistent1", "existent2"]}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
load --table MissingModeVector
[
{"_key": "key", "missing_ignore": ["existent1", "nonexistent2", "existent2"]}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
load --table MissingModeVector
[
{"_key": "key", "missing_nil": ["existent1", "nonexistent3", "existent2"]}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
select --table MissingModeVector
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "_id",
# "UInt32"
# ],
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ],
# [
# "missing_add",
# "MissingModeVectorReferred"
# ],
# [
# "missing_ignore",
# "MissingModeVectorReferred"
# ],
# [
# "missing_nil",
# "MissingModeVectorReferred"
# ]
# ],
# [
# 1,
# "key",
# [
# "existent1",
# "nonexistent1",
# "existent2"
# ],
# [
# "existent1",
# "existent2"
# ],
# [
# "existent1",
# "",
# "existent2"
# ]
# ]
# ]
# ]
# ]
select --table MissingModeVectorReferred
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 3
# ],
# [
# [
# "_id",
# "UInt32"
# ],
# [
# "_key",
# "ShortText"
# ]
# ],
# [
# 1,
# "existent1"
# ],
# [
# 2,
# "existent2"
# ],
# [
# 3,
# "nonexistent1"
# ]
# ]
# ]
# ]
7.3.11.3.12. 不正モード¶
バージョン 12.0.2 で追加.
INVALID_*
フラグを使うことでデータカラムに指定した新しい値に不正な値があったときにどう処理するかを制御できます。指定できる INVALID_*
フラグは次のとおりです。
INVALID_ERROR
(デフォルト)INVALID_WARN
INVALID_IGNORE
1つのカラムに複数の INVALID_*
フラグを指定することはできません。
INVALID_*
フラグは COLUMN_SCALAR
と COLUMN_VECTOR
でだけ使えます。
対象のカラムが参照カラムの場合、どんな値が不正かどうかは ミッシングモード に依ります。もし、 MISSING_IGNORE
あるいは MISSING_NIL
を指定している場合は存在しないキーは不正な値です。ただし、空文字列キーあるいはノーマライズするとから文字列になるキーはどの MISSING_*
フラグの値でも不正ではありません。これらは特別です。
対象のカラムが参照カラムでない場合はどんな値が不正かどうかはカラムの値の型に依ります。たとえば、 Int32
スカラーカラムでは "invalid"
は不正な値です。
次の表は Int32
スカラーカラムに不正な値を指定したときに INVALID_*
フラグでどんな違いがあるかを説明します。
フラグ |
説明 |
指定された値の例 |
セットされた値の例 |
---|---|---|---|
|
指定された不正な値は プロセスログ にエラーとして記録され、 load もエラーを返します。 指定された不正な値はセットされません。 これがデフォルトです。 |
|
このカラムは更新されません。 |
|
指定された不正な値は プロセスログ に警告として記録されます。 指定された不正な値は対象のスカラーカラムのデフォルト値に置き換えられます。たとえば、 |
|
|
|
指定された不正な値はセットされません。 指定された不正な値は対象のスカラーカラムのデフォルト値に置き換えられます。たとえば、 |
|
|
次の例は Int32
スカラーカラムで INVALID_*
のフラグでどんな違いがあるかを示します。
最初にこの例はすべての INVALID_*
フラグ用のカラムをそれぞれ定義します。
実行例:
table_create \
--name InvalidModeScalar \
--flags TABLE_HASH_KEY \
--key_type ShortText
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table InvalidModeScalar \
--name invalid_error \
--flags COLUMN_SCALAR|INVALID_ERROR \
--type Int32
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table InvalidModeScalar \
--name invalid_warn \
--flags COLUMN_SCALAR|INVALID_WARN \
--type Int32
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table InvalidModeScalar \
--name invalid_ignore \
--flags COLUMN_SCALAR|INVALID_IGNORE \
--type Int32
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
それからこの例は初期値としてすべてのカラムに 29
をロードします。これは更新時でどのような違いがあるかを示すためです。
実行例:
load --table InvalidModeScalar
[
{
"_key": "key",
"invalid_error": 29,
"invalid_warn": 29,
"invalid_ignore": 29
}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
select \
--table InvalidModeScalar \
--output_columns invalid_error,invalid_warn,invalid_ignore
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "invalid_error",
# "Int32"
# ],
# [
# "invalid_warn",
# "Int32"
# ],
# [
# "invalid_ignore",
# "Int32"
# ]
# ],
# [
# 29,
# 29,
# 29
# ]
# ]
# ]
# ]
それからこの例は不正な値で既存のカラムの値を更新します。指定された不正な値は INVALID_ERROR
のときだけ load はエラーを返します。そして INVALID_ERROR
のときだけ既存の値は更新されません。 INVALID_WARN
と INVALID_IGNORE
のときは既存の値は 0
で更新されます。この例では INVALID_WARN
と INVALID_IGNORE
の違いはわかりませんが、 INVALID_WARN
のときだけ プロセスログ に警告メッセージが記録されています。
実行例:
load --table InvalidModeScalar
[
{"_key": "key", "invalid_error": "invalid"},
]
# [
# [
# -22,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531,
# "<InvalidModeScalar.invalid_error>: failed to cast to <Int32>: <\"invalid\">",
# [
# [
# "grn_ra_cast_value",
# "lib/store.c",
# 494
# ]
# ]
# ],
# 1
# ]
load --table InvalidModeScalar
[
{"_key": "key", "invalid_warn": "invalid"},
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
load --table InvalidModeScalar
[
{"_key": "key", "invalid_ignore": "invalid"},
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
select \
--table InvalidModeScalar \
--output_columns invalid_error,invalid_warn,invalid_ignore
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "invalid_error",
# "Int32"
# ],
# [
# "invalid_warn",
# "Int32"
# ],
# [
# "invalid_ignore",
# "Int32"
# ]
# ],
# [
# 29,
# 0,
# 0
# ]
# ]
# ]
# ]
次の表は Int32
ベクターカラムに不正な要素を含むベクターを設定したときに INVALID_*
フラグによってどのような違いがあるかを説明します。
フラグ |
説明 |
指定された値の例 |
セットされた値の例 |
---|---|---|---|
|
指定された不正な要素は プロセスログ にエラーとして記録されますが、 load はエラーを返しません。 もし対象のカラムが参照ベクターカラムで |
|
|
|
指定された不正な要素は プロセスログ に警告として記録されます。 もし対象のカラムが参照ベクターカラムで |
|
|
|
指定された不正な要素は無視されます。 もし対象のカラムが参照ベクターカラムで |
|
|
次の例は参照ベクターカラムでは INVALID_*
フラグでどのような違いがあるかを示します。
最初にこの例はすべての INVALID_*
フラグ用のカラムをそれぞれ定義します。
実行例:
table_create \
--name InvalidModeVector \
--flags TABLE_HASH_KEY \
--key_type ShortText
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table InvalidModeVector \
--name invalid_error \
--flags COLUMN_VECTOR|INVALID_ERROR \
--type Int32
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table InvalidModeVector \
--name invalid_warn \
--flags COLUMN_VECTOR|INVALID_WARN \
--type Int32
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
column_create \
--table InvalidModeVector \
--name invalid_ignore \
--flags COLUMN_VECTOR|INVALID_IGNORE \
--type Int32
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], true]
それからこの例は不正な要素を含むベクターをすべてのカラムにロードします。すべての指定された不正な要素は INVALID_*
フラグによらず無視されます。 プロセスログ 内のメッセージは INVALID_*
フラグによって違います。 INVALID_ERROR
を指定している場合は プロセスログ にエラーメッセージが記録されます。 INVALID_WARN
を指定している場合は プロセスログ に警告メッセージが記録されます。 INVALID_IGNORE
を指定している場合は プロセスログ にメッセージは記録されません。
実行例:
load --table InvalidModeVector
[
{"_key": "key", "invalid_error": [1, "invalid", 3]}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
load --table InvalidModeVector
[
{"_key": "key", "invalid_warn": [1, "invalid", 3]}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
load --table InvalidModeVector
[
{"_key": "key", "invalid_ignore": [1, "invalid", 3]}
]
# [[0, 1337566253.89858, 0.000355720520019531], 1]
select \
--table InvalidModeVector \
--output_columns invalid_error,invalid_warn,invalid_ignore
# [
# [
# 0,
# 1337566253.89858,
# 0.000355720520019531
# ],
# [
# [
# [
# 1
# ],
# [
# [
# "invalid_error",
# "Int32"
# ],
# [
# "invalid_warn",
# "Int32"
# ],
# [
# "invalid_ignore",
# "Int32"
# ]
# ],
# [
# [
# 1,
# 3
# ],
# [
# 1,
# 3
# ],
# [
# 1,
# 3
# ]
# ]
# ]
# ]
# ]
7.3.11.4. 引数¶
このセクションではすべての引数について説明します。
7.3.11.4.1. 必須引数¶
いくつか必須の引数があります。
7.3.11.4.1.1. table
¶
新しいカラムを追加する対象となる既存のテーブル名を指定します。
7.3.11.4.1.2. name
¶
作成するカラム名を指定します。
カラム名は同じテーブル内で一意でなければいけません。
利用可能な文字は以下の通りです。
0
..9
(数字)a
..z
(アルファベット。小文字)A
..Z
(アルファベット。大文字)#
(シャープ)@
(アットマーク)-
(ハイフン)_
(アンダースコア)(注: 最初の文字としてアンダースコアを使うことはできません。)
上記の文字を1つ以上使って名前を決めます。 _name
というように、最初の文字に _
を使えないことに注意してください。
7.3.11.4.1.3. flags
¶
カラムの種類とカラムをカスタマイズするオプションを指定します。
指定可能なフラグは以下の通りです。
フラグ |
説明 |
---|---|
|
スカラーカラム。値を1つ保存できます。 スカラーカラム あるいは スカラーカラムを作成 も見てください。 |
|
ベクターカラム。複数の値を保存できます。 ベクターカラム あるいは ベクターカラムを作成 も見てください。 |
|
インデックスカラム。高速に検索するためのデータを保存します。 インデックスカラム あるいは インデックスカラムを作成 も見てください。 |
|
zlibを使ったカラム値圧縮機能を有効にします。zlibサポート付きのGroongaが必要です。 zlibを使った圧縮はLZ4を使った圧縮よりも空間効率がよいです。しかし、zlibを使った圧縮はLZ4を使った圧縮よりも遅いです。 このフラグは |
|
LZ4を使ったカラム値圧縮機能を有効にします。LZ4サポート付きのGroongaが必要です。 LZ4を使った圧縮はzlibを使った圧縮よりも速いです。しかし、LZ4を使った圧縮はzlibを使った圧縮よりも空間効率が低いです。 このフラグは |
|
Zstandardを使ったカラム値圧縮機能を有効にします。Zstandardサポート付きのGroongaが必要です。 Zstandardを使った圧縮はzlibを使った圧縮よりも速いです。しかも、Zstandardを使った圧縮はzlibを使った圧縮と同程度の空間効率です。 このフラグは |
|
インデックスカラムのセクションサポートを有効にします。 セクションサポートが有効になると、同じインデックスカラムで複数の文書をサポートできます。 マルチカラムインデックスカラムを作成するときはこのフラグを指定しなければいけません。詳細は マルチカラムインデックスカラムを作成 を見てください。 セクションサポートを有効にするとインデックスカラムが使う領域が増えます。セクションサポートが必要ない場合は有効にしないでください。 このフラグは |
|
ベクターカラム・インデックスカラムの重みサポートを有効にします。 ベクターカラムの重みサポートを有効にすると各要素に重みを追加できます。インデックスカラムの重みサポートを有効にすると各ポスティングに重みを追加できます。これらは検索スコアの調整に役立ちます。 adjuster を使う場合はこのフラグを指定します。詳細は 重み付きベクターカラムの作成 を見てください。 重みをサポートすると使用する領域が増えます。重みが必要ない場合は有効にしないでください。
|
|
バージョン 10.0.3 で追加. 重みの値に32bit非負整数ではなく32bit浮動小数点を使います。
|
|
インデックスカラムの位置情報サポートを有効にします。これはインデックスカラムを完全転置インデックスにするということです。(インデックスカラムは転置インデックスとして実装されています。) 位置情報サポートが有効だと各ポスティングにドキュメントでの出現位置を追加できます。この情報はフレーズ検索をするときに必要になります。全文検索用のインデックスは位置情報サポートを有効にしなければいけません。なぜなら、全文検索はフレーズ検索を使うからです。 全文検索インデックスカラムを作成するときはこのフラグを指定してください。詳細は 全文検索用のインデックスカラムを作成 を見てください。 位置情報をサポートすると使用する領域が増えます。位置情報サポートが必要ない場合は有効にしないでください。 このフラグは |
|
バージョン 6.0.8 で追加. 小さなインデックスを作成するときに指定します。 インデックス対象のデータが小さいときは小さなインデックスカラムで十分です。小さなインデックスカラムは通常のインデックスカラム・中サイズのインデックスカラムよりも使用メモリーが少ないです。「小さいデータ」とはなにか、このフラグをどうやって使えばよいかは 小さなインデックスカラムを作成 を見てください。 このフラグは |
|
バージョン 6.0.8 で追加. 中サイズのインデックスカラムを作成するときに指定します。 インデックス対象のデータが中サイズなら中サイズのインデックスカラムで十分です。中サイズのインデックスカラムは通常のインデックスカラムよりも使用メモリー量が少ないです。「中サイズのデータ」とはなにか、このフラグをどうやって使えばよいかは 中サイズのインデックスカラムを作成 を見てください。 このフラグは |
|
バージョン 9.0.2 で追加. 大きなインデックスを作成するときに指定します。 インデックス対象のデータが大きいときは大きなインデックスカラムを使う必要があります。大きなインデックスカラムは通常のインデックスカラムよりもメモリーを使いますが、通常のインデックスカラムよりも多くのデータを扱えます。「大きなデータ」とはなにか、このフラグをどうやって使えばよいかは 大きなインデックスカラムを作成 を見てください。 このフラグは |
|
バージョン 12.0.2 で追加. 複数の これは参照スカラーカラムと参照ベクターカラムでのみ意味があります。 このフラグが指定されたカラムに、参照されているテーブルに存在しないキーを指定したら、参照されているテーブルに新しいレコードを自動的に作ります。
ミッシングモード も参照してください。 このフラグは |
|
バージョン 12.0.2 で追加. 複数の これは参照スカラーカラムと参照ベクターカラムでのみ意味があります。 このフラグが指定されたカラムに、参照されているテーブルに存在しないキーを指定したら、その値は無視されます。もし、そのカラムがスカラーカラムなら ミッシングモード も参照してください。 このフラグは |
|
バージョン 12.0.2 で追加. 複数の これは参照スカラーカラムと参照ベクターカラムでのみ意味があります。 このフラグが指定されたカラムに、参照されているテーブルに存在しないキーを指定したら、その値は ミッシングモード も参照してください。 このフラグは |
|
バージョン 12.0.2 で追加. 複数の このフラグを指定しているときに不正な値が指定されたら、 プロセスログ にエラーログが記録されます。 たとえば、 カラムがスカラーカラムの場合は、 load もエラーを返します。 カラムがベクターカラムの場合、 load はエラーを返しませんが、ベクター内の不正な値は削除されるか 注釈 12.0.2での非互換の変更です。12.0.2より前は load もエラーを返していました。
不正モード も参照してください。 このフラグは |
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バージョン 12.0.2 で追加. 複数の このフラグが指定されたカラムに不正な値が指定された場合は プロセスログ に警告が記録されますがエラーは返りません。 たとえば、 このカラムがベクターカラムの場合は、不正な値が削除されるか 不正モード も参照してください。 このフラグは |
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バージョン 12.0.2 で追加. 複数の このフラグが指定されたカラムに不正な値が指定された場合、単に無視されます。 たとえば、 このカラムがベクターカラムの場合は、不正な値が削除されるか 不正モード も参照してください。 このフラグは |
COLUMN_${TYPE}
フラグのどれかを必ず指定します。2つ以上の COLUMN_${TYPE}
フラグを指定してはいけません。たとえば、 COLUMN_SCALAR|COLUMN_VECTOR
は不正な指定です。
WITH_SECTION|WITH_POSITION
というように、 |
(縦棒)で複数のフラグを組み合わせることができます。
7.3.11.4.1.4. type
¶
カラムの値の型を指定します。
カラムがスカラーカラムかベクターカラムなら利用可能な型は次の通りです。
データ型 で説明している組み込みの型
ユーザーが定義したテーブル
カラムがインデックスカラムのときの利用可能な型は次の通りです。
ユーザーが定義したテーブル
以下も見てください。
7.3.11.4.2. 省略可能引数¶
省略可能な引数があります。
7.3.11.4.2.1. source
¶
インデックス対象のカラムを指定します。 source
パラメーターには1つ以上のカラムを指定できます。
このパラメーターはインデックスカラムでだけ利用可能です。
type で指定したテーブルのカラムだけ指定できます。テーブルのキーをインデックス対象にしたい場合は _key
疑似カラムを指定します。
source
パラメーターに複数のカラムを指定するときは _key,roles
というように ,
(コンマ)で区切ります。
7.3.11.4.2.2. path
¶
バージョン 10.0.7 で追加.
カラムを格納するパスを指定します。
このオプションは、高速なストレージ(SSDなど)によく使うカラムを格納し、低速なストレージ(HDDなど)にあまり使わないカラムを格納したいときに有用です。
このオプションでは、絶対パスまたは相対パスを使えます。相対パスを指定した場合は、 groonga
プロセスのカレントディレクトリーからパスを解決します。
デフォルト値はありません。
7.3.11.5. 戻り値¶
column_create
が成功したときは以下のようにボディは true
になります:
[HEADER, true]
column_create
が失敗したときはボディは false
になります:
[HEADER, false]
HEADER
にエラーの詳細が含まれます。
HEADER
については 出力形式 を参照してください。