15.2. 予算の作成

予算を立て始める前に、勘定科目階層を熟考することが重要です。 例えば、電気料金と水道料金を予算化したいなら、費用:光熱費勘定科目を作成するだけではいけません。 勘定科目は少なくとも予算を指定できる細かさでなければいけません。

15.2.1. 予算を作成する勘定科目の選択

予算を作成する第1ステップは、何の予算を計画するかについて決定することです。 この決定は予算に含める勘定科目に影響します。 例えば、費用を追跡することだけに関心がある場合、費用勘定科目に予算合計金額を入力するだけで費用予算を作成できます。 一方、キャッシュフローすべてを追跡したい場合、資産、負債、収益、および費用勘定科目それぞれに予算金額を入力してキャッシュフロー予算を作成します。

予算を作成し始める前に、2つの決定を行う必要があります。 どの勘定科目のために予算を立てますか?およびいつのために予算を立てますか?です。 予算を作成した後にいつでも考えを変えることができます。しかし、何かに基づいて開始する必要があります。

ヒント

おおざっぱに言うと、何にお金を支払っているかを主に気にしているなら、費用帳票を作りたいと思うでしょう。 また、適切な時に適切な場所に十分なお金があることに関して気にかけているのなら、キャッシュフロー予算を使用したいと思うでしょう。

15.2.2. 予算期間の選択

予算を作成する前に、どの期間に対して計画を立てるか決めなければいけません。 最も一般的な予算期間は、年間または月次です。 時間とともに財務パターンが変わる予算を計画したい場合、複数の予算期間分の予算を作成します。 例えば、夏期より冬期の光熱費が高くなるよう計画したい場合、年間予算を四半期ごとまたは毎月に細かく分けて、夏期よりも冬期により高い金額の予算を立てます。

15.2.3. 作成開始

最初の予算を作成するために、 アクション予算予算を新規作成 をクリックします。 デフォルト設定で未入力の新規予算が表示されます。 次にオプションボタンをクリックします。 最も重要なオプションは、予算期間期間数です。 予算期間に関しては、開始日および計画を立てる最短期間を選択します。 期間数に関しては、計画を立てる期間の数を選択します。

予算ページは予算期間ごとの列がある勘定科目のリストになっています。 各列の見出しに表示された日付は、その予算期間の始まりです。

15.2.4. 予算金額の入力

予算金額を入力しなければいけません。予算金額は予算期間内に勘定科目貸借残高が変更になると予想する金額です。 予算金額を入力するには2種類の方法があります。 一つ目の方法は、単純にセルをクリックして金額を入力します。

二つ目の方法は、GnuCashで過去の取引を記録している場合、GnuCashを使用してそれらの取引を調べ、予算金額を見積もります。 最初にGnuCashで見積もりを行いたい勘定科目を選択します。 次に、ツールバー見積もりボタンをクリックします。 予算金額の見積もりダイアログで、GnuCashが調べる過去の取引の日付を選択します。 GnuCashはその日付を開始日として、連続した期間の予算を調査します。 例えば、年間予算を作っていて2005年1月1日を選択した場合、GnuCashは2005年1月1日から2005年12月31日までのその勘定科目におけるすべての取引を調べます。