2.5. 財務データの保存

GnuCashでは財務データを後で開いて修正するために、ファイルまたはSQLデータベースに保存することができます。 しかし、最初にデータ用のコンテナを作成する必要があります。

2.5.1. ファイルの作成

新しいGnuCashファイルを作成するためには次のようにします。

  1. GnuCashメニューバーから、 ファイルファイルを新規作成 を選択します。 新規勘定科目階層のセットアップアシスタントが開始します。

    注記

    初めてGnuCashを実行した場合は、デフォルトの値が見つかりません画面またはGnuCashにようこそ!画面が表示されます。 両者に関してはGnuCashマニュアルに詳細が記述されています。

  2. アシスタント内では設定を行って、画面間を進むキャンセル、および戻るボタンで移動します。

2.5.2. データの保存

名前を付けてファイルを保存するためには次の手順に従います。

  1. メニューバーから ファイル名前を付けて保存... を選択するか、保存 ツールバーボタンを選択します。 GnuCashはセーブウィンドウを表示します。

  2. ドロップダウンリストから保存するファイルのデータ形式を選択します。 デフォルトではXMLが選択されていますが、データベースバックエンドをセットアップしていれば、データベースバックエンドに形式を変更することができます。

    選択したデータ形式によってウィンドウが次のように変わります。

    • XMLまたはsqlite3を選択した場合、次のような画面が表示されます。

      図2.2 XMLまたはsqlite3が選択されているときの保存画面。

      保存画面

      この画像がデータ形式XMLまたはsqlite3を選択したときの保存画面です。


      選択したファイル名を名前フィールドに入力します。 ファイル名を書くときの拡張子を指定するのは、必須ではありません。 GnuCashは自動的に拡張子.gnucashをファイルに追加します。

      注記

      GnuCashの2.3の系列で.gnucash拡張子が導入されました。 既存のファイルに関しては、拡張子は決して変更されません。 ファイル名がMyoldfileである既存のファイルを開いたとしたら、ファイルを保存した場合でも名前は決して変更されません。 拡張子.gnucashを付けてファイルを保存するためには、名前を付けて保存...コマンドを使用して、新しい名前をファイルに与えてください。

      画面下部のツリーを参照することでファイルを保存するパスを選択できます。

      ヒント

      選択したパス内に新しい名前のフォルダーを作成するためにはフォルダーの作成ボタン上をクリックしてください。

    • データ形式としてmysqlまたはpostgresを選択すると、次のような画面が表示されます。

      図2.3 mysqlまたはpostgresが選択されているときの保存画面。

      保存画面

      この画像が選択されたデータ形式mysqlまたはpostgresであるときの保存画面です。


      データベース接続情報をこのウィンドウで入力します: ホストデータベースユーザー名、およびパスワード

      警告

      mysqlまたはpostgresに保存するためにはデータベースに適切なアクセス権限が必要です。指定したデータベース名で新しいデータベースを作成する権限、または指定した既存のデータベース名に書き込みアクセス権限を持っている必要があります。

  3. ファイルを保存するために別名で保存ボタンをクリックします。

単一世帯の財務動向をおさえる場合、ファイルは1個だけ必要です。 しかし、企業財務を追跡している場合や、何らかの理由でデータを別々に保ちたい場合、2個以上のファイルが必要になります。

GnuCashセッションの終了前に、データの変更を ファイル保存 または保存ツールバーボタンを使用して必ず保存してください。

注記

何らかの理由でデータが紛失することを避けるために、頻繁にデータを保存することが重要です。このため、GnuCashはある一定の間隔で開いているファイルを自動保存することができます。 この間隔は 編集設定 (macOS では GnuCash設定 ) 配下にある全般タブで設定できます。 XML形式で保存している場合にだけこのオプションが関連することを覚えておいてください。 データベースで動作していると、変更がすぐ保存されるので、保存ボタンと保存メニュー項目は灰色になり選択できません。

2.5.3. データを開く

既存ファイルまたはデータベースを開くためには、メニューから ファイル開く を選択してください。 開いたウィンドウでデータ形式を選択してください。 ファイルを選択した場合には、画面下側のフォルダーを参照して開きたいファイルを選択します。 それ以外の場合は、必要なデータベース接続情報を入力します。

ヒント

GnuCashは最近開かれたファイルの一覧を保存しています。 ファイルメニューを開くと、最近開かれたファイルの名前が一覧表示されます。 ロードしたいものを開くためにクリックしてください。